竹村 康生
“愛”と“寄り添い”に惹かれて
「ここで働かせてもらえませんか?」
気がついたときには、私は近くにいたスタッフにそう声をかけていました。ながたに生花の葬儀で、祖父の通夜を終えた夜のことです。
それまで、いろいろなアルバイトを経験してきました。正直にいうと、やりたいことがなかなか見つけられず、人生に迷っていた面もあるかもしれません。そんな私が祖父の葬儀で偶然出会ったのが、ながたに生花の葬儀の仕事でした。
奈良県西部に住む人々にとって、ながたに生花は地域に長く根づいた葬儀社です。しかし私自身が以前から身近に感じていたかというと、決してそうではありませんでした。
親族を亡くした経験は、幼い頃に数回きり。葬儀そのものが、私にとっては縁遠いものだったからです。街で通りがかりに看板を見かけると「ああ、ここにもながたに生花の斎場があるんだな」、そう思う程度でした。
祖父の葬儀では、まず最初に私たちの話をじっくりと聞くことから始められました。そのうえで「祖父や私たち家族にとって良い葬儀とは、どのような葬儀だろうか」と親身になって考え、さまざまな提案をしてくれたのです。そうやって大変な状況だった私たち家族の心を落ち着かせてくれたことは「あぁ、愛をもって私たちの悲しみに丁寧に寄り添ってもらえたな」と感じた、嬉しさがじんわりと胸に染み入るようなできごとでした。
「ながたに生花で働くことこそ、自分がやりたいことかもしれない。きっと、人としても大きく成長できるのではないか」
そう考えた私は、突き動かされるようにながたに生花で働き始めました。
入社してしばらく経ったある日、気づいたことがあります。
私が惹かれ、かつ、ながたに生花が大切にしている“愛”と“寄り添う姿勢”。これはお客様だけではなく、ともに働く仲間にも向けられているのではないか、ということです。
たとえば、ドアのノックの仕方、敬語の使い方、場に即した服装の整え方……。学校などでは学ぶ機会が少なかった、いわゆるビジネスマナーです。ながたに生花では、こういった葬儀に関する直接的な知識以外の部分も、先輩スタッフが後輩に対して、細かな部分までアドバイスを行います。
そしてその逆として、新しいスタッフの先入観のないアイデアや意見を、先輩スタッフが受け止め、柔軟に取り入れることもなされています。そこには、おおらかさと懐の深さがあると感じます。
年齢や勤務形態、勤続年数などは関係ない。お客様に対してだけではなく、スタッフ同士もともに愛をもって、お互いの気持ちに寄り添いながら接する。
もっと成長したいと考える仲間の想いに応え、ともに高みを目指す。
“愛”と“寄り添う姿勢”は、ながたに生花の基盤に深く根づいた温かな想い。
私は、そんなながたに生花に出会えたことを嬉しく思っています。これからも、お客様と仲間たちのために。成長を続けていきます。

