辻󠄀本 音羽
一人ひとりの“心”に寄り添いたい
小学6年生のときに経験した、大好きだった曾祖母との別れ。つらく悲しい気持ちになりながらも、葬儀の作法は複雑で、最期のお別れを前にとても緊張をしていたのを覚えています。
そんな私に、葬儀を支えるながたに生花のスタッフさんが、そっと寄り添ってくれたのです。おかげでふっと緊張がほどけ、自分の悲しみにしっかりと向き合い、きちんとお別れをすることができました。
その後、人の役に立つ仕事がしたいと看護科のある高校に通いました。そして、高校3年生のときにながたに生花が求人を出していると知り、ふと曾祖母の葬儀を思い出したんです。その温かな思い出に惹き寄せられるように、すぐに就職を決めました。
働きはじめて間もない頃は、目の前の仕事を遂行することに必死で、葬祭業は覚えることが多く、毎日が手一杯な状態だったのですが、できることが増えてきてからは周りを見て臨機応変な動きができるようになりました。
同時に「お客様は何を必要としているのか」を考えられるようになったのです。葬儀を滞りなく行うためには、必要な情報を正しく伝達することが欠かせません。でもそれ以上に大切なのは、お客様に寄り添い、じっくりと傾聴する姿勢です。お客様の表情や仕草からもう一歩意向を汲み取り、「最期のお別れのために最善を尽くしています。」
寄り添う相手は、喪主様に限りません。曾祖母の葬儀でスタッフの方が私に寄り添ってくれたように、ご葬儀に参列する一人ひとりが、故人様へ想いを馳せ、自身の悲しみにきちんと向き合うことができるようなお手伝いをしていきたいと考えています。
私は、人から頼られることが好きなんです。もちろん、お客様にも頼られるようになりたい。最期のお別れを前につらく苦しいとき、私のお手伝いを必要とされているお客様がいらっしゃれば、しっかりと寄り添わせていただきたいと考えています。
だからできる限り、お客様にはこう伝えたいのです。「どうか、故人様が好きなものや思い出をたくさん聞かせてください。故人様やご家族様にとって最も良い形で送れるようなお手伝いがしたいんです」と。
そのために、日頃の精進を欠かしません。ながたに生花には、お客様の心を解きほぐし、ご要望を形にするプロフェッショナルなスタッフが大勢います。そんな先輩の姿を見て、一つずつできることを取り入れています。お客様の役に立ちたい。その一心が私を突き動かして、座学にも励んでいます。学校の勉強は苦手でしたが、ご葬儀のことは自然と「学びたい」と思えるのです。
「辻本さんにお任せします」
その一言をいただくために、今日も一歩ずつ前進しています。

