庵上 尚子

20年前の憧れと感動を胸に
30歳のときに父を亡くし、年末で火葬場が混み合っているなか、横たわる父と自宅で4日間過ごしました。寂しさや心細さ、そして父の体をどう扱ってあげたらよいかという戸惑いの気持ちでいっぱいでした。
そんなときに、家族以外に安心して頼れたのが納棺師の方でした。てきぱきと父の身支度を整えてくれたうえに、きちんとケアもしてくださったときの、美しく無駄のない所作は今でも印象に残っています。自然と「この仕事をしてみたい」と憧れを抱きました。
それから20年近くたった今、子どもが手を離れたのをきっかけに、「やっぱり自分が本当にやってみたい仕事を」と思い挑戦し、夢を叶えて、ながたに生花で働かせていただいています。
現在は搬送からお客様とのお打ち合わせを担当させていただいています。お打ち合わせの際にお客様一人ひとりの表情や反応を見ながら、まずはお話を聞き、ご要望をしっかり受け止めさせていただきます。
故人様とのお別れで「ああしておけば良かった」と後悔してほしくはありません。
これからもご家族の皆様にとって悔いのないお別れの時間を作れるよう、精一杯サポートできればと思います。